リクガメの野草図鑑(2月)

2月は野草があまり手に入らない時期です。屋外であればリクガメは冬眠中だと思いますが,室内で加温飼育している場合には,野草も与えたいものです。
2月に身近に見られる野草の中で、リクガメが好む、安全な野草をまとめました。

リクガメの嗜好と、入手しやすさを総合的に判断して、独断でオススメ順に記載しています。
なお、嗜好の判断は、私の飼育しているヨツユビリクガメ雌雄2頭、入手難度や時期は静岡県の平野部を基準としています。


キク科(Sonchus oleraceusリクガメの野草図鑑(2月)

2月の主食となることも多い草です。

日当たりのよい場所で多く見られ、庭先や道路わき、公園や田畑の近くなど、どこにでも生えています。芽吹きも成長も早く、一株でそれなりの量が取れます。茎を折ると、白い汁が出ますので、採取の際には袋などがあると便利です。ノゲシフクレアブラムシの類がついていることが多いですが、自然界でも植物と共に付着した昆虫類も食べているはずなので、特に気にせずに与えています。

葉や茎も好んで食べますが、つぼみや花が特に嗜好性が高く、まずつぼみや花から食べはじめることが多いように思います。

同属のオニノゲシはトゲが鋭く、素手で触ると痛いですが、リクガメは気にならないのか、ノゲシ同様によく食べます。

ただ、トゲのために、採取はややためらわれます。

ナデシコ科(Stellaria mediaリクガメの野草図鑑(2月)

春の七草の1つ「はこべら」です。

春の七草だけあって、早春から緑の状態で生えています。日当たりのよい場所だけでなく、薄暗い場所にも生えています。
茎も柔らかくよく食べるため、無駄があまりありません。


草体が小さいため、大きなリクガメが満足する量を採取するには手間がかかりますが、食いつきはノゲシに劣らず良好です。

アブラナ科(Brassica rapaリクガメの野草図鑑(2月)

アブラナです。種としてはコマツナやハクサイ、カブなどと同じ Brassica rapa  です。
花が咲くまではなかなか気が付きにくいアブラナですが、自由に採取可能な場所が近くにあれば、葉も大きく、食いつきもよく、重宝します。
花やつぼみもよく食べます。

コマツナと同種だけあって、栄養価を考えても理想的な野草です。

キク科(Gamochaeta pensylvanicaリクガメの野草図鑑(2月)

近縁のハハコグサが春の七草として食べられているだけのことはあり、食いつきは悪くありません。

しかし、この時期だとまだロゼット状のことも多く、少し採取しにくいのが難点です。

もちろん、ハハコグサやチチコグサ、ウラジロチチコグサなども同様に餌として活用できます。
ウラジロチチコグサが一番美味しそうに食べますが、採取しやすさでチチコグサモドキを重宝しています。

マメ科(Vicia angustifoliaリクガメの野草図鑑(2月)

カラスノエンドウという名前のほうが有名な野草です。
2月だとまだ花が咲いていないことのほうが多いでしょうか。
一帯にまとまって生えている事が多く、成長も早く、一度採取してもすぐに復活しているため、定期的な採取が可能です。
人から見ると、美味しそうな見た目だと思うのですが、ノゲシやタンポポと比較すると、食いつきはやや劣るようです。

アカネ科(Galium spuriumリクガメの野草図鑑(2月)

服などにくっつく、いわゆるくっつき虫です。

ザラザラしていてあまり美味しそうには見えないのですが、食いつきは悪くありません。

そして、生えている場所には密生しているため、一気に採取できるのもポイントが高いです。
ただ、2月だとまだあまり大きく成長していないため、量の確保は難しいかもしれません。

ナデシコ科(Cerastium glomeratumリクガメの野草図鑑(2月)

道端で小さな目立たない白い花を咲かせています。

葉や茎には毛が多く、ヤエムグラ同様にあまり美味しそうには見えないのですが、こちらも食いつきは悪くはありません。

どこにでも生えていて、それなりにたくさん生えていることが多いため、めぼしい野草が見つからないときには助けられます。

アブラナ科(Cardamine scutataリクガメの野草図鑑(2月)

田の畦などでよく見られる小さなアブラナ科の草です。
アブラナ科なのでよく食べますが、草体が小さいため、量の確保はなかなか難しいです。
他の草に混ぜておやつ程度に、という扱いが多くなるでしょうか。

オオバコ科(Plantago asiaticaリクガメの野草図鑑(2月)

寒い時期でも緑色の葉をつけ続けています。
ただ、草体が大きいわけではないので、密生地でなければ量の確保は難しいかもしれません。

好んで食べるリクガメは多いようですが、なぜかうちのリクガメはあまり食べないので、ごくたまに与える程度となっています。

シソ科(Lamium amplexicauleリクガメの野草図鑑(2月)

道端にポツポツと生えているほか、田畑のあぜなどには群生する姿もよく見られます。

採取は容易ですが、葉が小さく茎ばかりになるため、あまり食べるところがない印象です。

ほかに採取できる野草がなければ…という位置づけでしょうか。

草体に含まれるイリドイド配糖体が毒とされることもあるようですが、多くの植物に含まれている成分でもあり、大量に与えるのでなければあまり気にすることはありません。
ただそのためか、好まないリクガメも多いようです。

 


2月は気温が低く、なかなかリクガメを外に出すこともなかなかできないため、飼育者がバランスよく餌を与える必要があります。
野草だけに頼らず、野菜やフードを利用することも必要になると思います。

室内で活性の落ちているリクガメも、そろそろ活性が上がってくる時期なので、餌不足に陥らないように様々な野草を頭に入れておくとよいですね。