リクガメの野草図鑑(6月)

6月は、気温的には安心して屋外飼育ができる季節です。リクガメたちは、生えている様々な野草を勝手に食べていきますが、足りない場合は採取してきて与えなければなりません。

いろんな場所で野草が繁茂しているため、量の確保には困らないこの季節。6月に身近に見られる野草の中で、リクガメが好む、安全な野草をまとめました。

リクガメの嗜好と、入手しやすさを総合的に判断して、独断でオススメ順に記載しています。
なお、嗜好の判断は、私の飼育しているヨツユビリクガメ雌雄2頭、入手難度や時期は静岡県の平野部を基準としています。


ブドウ科(Cayratia japonicaリクガメの野草図鑑(6月)

4月以降、秋まで長期間に渡って、リクガメの主食であり続ける野草です。
6月になると、葉はかなり高いところまで伸び、花もたくさん咲きます。花はとても小さいですが、葉と同様に好んで食べます。葉はやはり基部の大きくてかたいものよりも、先のやわらかい新芽のほうを好みます。
ツル状になっており、採取がしやすいのもポイントが高いです。カルシウム含有量も多いようです。

リクガメを飼っている人以外には迷惑な雑草でしかないため、公園の樹木を覆っているものを採取するのは、誰にとっても利のあることなのではないかと思います。
採ってもすぐに復活してくるため、同じ場所で取り続けることもでき、夏の間中ヤブガラシだけでもまかなえるほどの量を確保できます。ヤブガラシなしでは、この時期の野草は語れません。

クワ科(Morus australisリクガメの野草図鑑(6月)

カイコの餌として有名なクワですが、リクガメもよく食べます。
葉だけをちぎるようにして採取するのが良いかと思いますが、実を食用にすることも多いため、私有地での採取はNGです。
河川敷や道端に雑草のように生えているものであれば問題ないかと思いますが、トラブルを避けるためにも不確かな場所での採取は避けましょう。
かなり大きな木になるため、そのような木を見つけることができれば、もう餌には困りません。

マメ科(Pueraria montana リクガメの野草図鑑(6月)

山際の道端や、河川敷など、郊外の様々な場所で見かけます。ツルになっていますが、葉もかなりの大きさがあるため、葉だけ採ってくるので十分な量が確保できます。

ヤブガラシやノゲシなどには劣りますが、食いつきも比較的よく、重宝します。

時期によっては、マルカメムシがついていることが多いのが難点です。

ウリ科(Sicyos angulatusリクガメの野草図鑑(6月)

画像は秋口の実がついているものですが、6月頃から葉がかなり茂るようになります。
河川敷などで見られることが多いように思います。
キュウリやヘチマ、ハヤトウリなどに似た葉をつけ、その葉と葉柄の部分を好んで食べます。
このアレチウリは外来の野草ですが、他のウリ科の葉も同様によく食べるため、畑作をしている方は与えてみるのも良いのではないでしょうか。


6月も5月同様に、無限といっていいほどいくらでも採取できるヤブガラシが出てくるため、他の種類の野草に手を出す必要があまりなくなってきます。また、ヤブガラシのほかにもクワやクズのような大量に採取できる野草もあります。これらを主食に、様々な野草をバランスよく与えるとよいでしょう。

ただ、屋外で放し飼いにしている場合には、勝手に野草を食べているため、バランスの心配をする必要はあまりありません。庭に出して、リクガメの好きな餌を勝手に食べてもらい、量が足りない分を人が補うという形が理想的だと思います。

ここでは代表的なものだけを集めてみましたが、もしここに載っていない野草で気になるものがあれば、名前がわからないものでもぜひ投稿してご質問ください。
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